韓国で「MZ世代」と呼ばれる若者らが暴力団員となり犯罪に手を染めるケースが深刻化しています。入れ墨姿で騒ぐ動画がSNS上で拡散されるなど、社会に不安が広がっています。
ソウル中央地検が6月に行った暴力団摘発の会見。公開された映像は…
暴力団
「ファイトー!ファイトー!」
ソウル中央地検 検察官
「これは決起大会で、後輩メンバーが先輩メンバーのために歌う一種の組織文化です。一度お見せしたくて」
暴力団員による「決起大会」の様子だといいます。
韓国検察が捜査していたのは3年前、男たちが嫌がらせ目的でソウル市内にある高級ホテルの従業員を脅した事件。アメリカ大統領が泊まったこともあるホテルでの事件は大きく取り上げられ、暴力団「スノア派」の構成員39人が起訴されました。
検察は、暴力団の実態を示そうと映像などを公開しましたが、この時、感情を抑えようとしたのか下唇を噛む検事の表情がネット上で注目されました。
ソウル中央地検 検察官
「背後関係も徹底的に捜査し、暴力団の解体など、厳正に対処します」
最近、暴力団に加わる若者が増加し、社会問題となっている韓国。市民への恐喝や暴行、振り込め詐欺といった組織犯罪に関わったとして今年上半期に検挙されたおよそ1600人のうち、6割近くが30代以下、いわゆる「MZ世代」に属します。SNSに投稿するため入れ墨姿で騒いだり、肌を出して街を歩いたりする若い暴力団員も増えていて、市民からは不安の声も。
そこで、検察は暴力団専門の「入れ墨業者」を捜査。きのう、医療法違反などの罪で業者や暴力団員あわせて16人を在宅起訴したと発表しました。若い世代が暴力団に加入する背景に何があるのか。元検事の弁護士は…
元韓国検察の弁護士
「最近の暴力団は株式会社のような形式を備えている。就職難が解決されず、がけっぷちに立たされれば『就職』できるのは暴力団しかないと考えるのではないか」
韓国の捜査当局は若い暴力団員の違法行為や新たな加入者への取り締まりを強化し、勢力拡大を抑え込む方針です。
注目の記事
【 山本由伸投手 】中学時代のチームの後輩は「並レベルの選手に見えていた、本当にあの人?(笑)」出身の東岡山ボーイズの選手たちは「山本選手みたいに世界を代表するピッチャーになりたい」【ワールドシリーズMVP】

強度行動障害のある28歳息子と初めて離れて暮らす決断 「自分たちが世話が出来なくなる前に」両親はパニックに対応できる施設を6年間探す...届いた「受け入れ可能」のメール

“ニセ警察官”から記者に詐欺電話「保険が不正使用されている」“だまされたふり”続けるとオンラインで事情聴取も… 詐欺手口の全貌

爆買いした戦闘機、その後どうなった? 膨張する“防衛費”国民生活への影響は【報道特集】

思春期中学生の10人に1人 朝起きられないのは「怠け」ではない~中高生に増える起立性調節障害~「当事者親子の声」

「骨が折れやすい難病」9歳の少年 YouTubeで出会った“憧れの先輩” 骨が折れても――始まった挑戦と、亡き母の思い









