西アフリカ・ニジェールで、国営テレビはクーデターを主導した大統領警護隊のトップが新たな指導者になると報じました。

ロイター通信によりますと、ニジェールの国営テレビは28日、大統領警護隊を率いるチアニ将軍が政権移行のための暫定評議会のトップとして新たな指導者になると報じました。

チアニ氏が率いる大統領警護隊は26日、バズム大統領を拘束し、その後、治安の悪化と劣悪な政治を理由に大統領を追放したと宣言していました。

チアニ氏は国営テレビで演説し「ニジェールが徐々に迫る避けられない終わりを回避するために介入が必要だと判断した」と述べました。

ニジェールは軍事クーデターにより政権交代が繰り返されてきましたが、バズム氏は2021年の選挙で民主的に選ばれた大統領として欧米諸国との良好な関係を維持していました。

ニジェールや、その周辺国ではイスラム過激派が勢力を拡大し治安が悪化する中、隣国のマリとブルキナファソでもクーデターが相次いでいますが、チアニ氏は28日の演説でバズム政権がイスラム過激派への対テロ作戦で両国と協力的でなかったと批判しています。