福島第一原発の処理水の海洋放出計画に反発し、日本から輸入する水産物に対して“検査の厳格化”の措置をとっている中国は、その対応について「理にかなっている」と主張しました。一方で、上海にある日本料理店をはじめ、日本の水産業界は大きな打撃を受けています。

中国への水産物輸出に異変

生でも焼いても美味しい、今が旬のホタテ。水揚げ真っ盛りの中、いま日本の水産業界を揺るがす“ある問題”が浮上しています。

こちらはオホーツク産のホタテを中国などに輸出している札幌市の貿易会社。

ウオス 山田英司 課長
「(中国からの)問い合わせの量が減りました。やっぱりこういう生きた状態で送ったホタテって、ほとんど死んじゃうんですよ」

一方、中国・上海で20年以上続く日本料理店。刺身が自慢で、ランチも日本円で5000円程度と決して安くはありませんが、富裕層を中心に人気を集めています。


「サーモンは焼いてしまうと脂っぽくなるけど、刺身だととてもさわやかな口当たりですね」

この店でも異変が…

上海の日本料理店 総料理長 本多淳一さん
「先週あたりから全く(日本の)鮮魚というものが入ってこない状態。事実上無理ですね」