北朝鮮の金正恩総書記の妹・与正氏は談話で、アメリカ軍の偵察機が「経済水域上空を侵犯した」と連日、非難を強め威嚇しています。

金与正氏は国営の朝鮮中央通信に、きのう、きょうと2日連続で談話を発表。アメリカ空軍の偵察機が経済水域を「無断侵犯」したと主張し、「繰り返せば非常に危険な飛行を経験することになる」などと威嚇しました。

これに対し、アメリカ国防総省は10日、「アメリカは常に国際法に従い、責任を持って安全に活動している」と北朝鮮の主張を否定しました。

一方、この談話の中で金与正氏は韓国について「大韓民国」と呼んでいます。

韓国統一省は、この呼び方は国際大会や南北間の会談の時などに使われたことはあったものの、北朝鮮が過去、公式に発表した声明や談話などで用いられた事例は無かったと明らかにしました。

韓国・聯合ニュースは、北朝鮮が米韓との交渉の見通しが暗いなか、「敵対的な共存」に重点を置く「2つのコリア政策」に変化したのではないかと報じています。