トラブル続きのマイナンバーカードをめぐり、自主返納の動きが出ています。静岡市では制度への不信感を理由にマイナンバーカードを自主返納した件数が、6月はその前の月に比べて4倍以上になったことが分かりました。
<坪内明美記者>
「全国でマイナンバーカードのトラブルが相次ぐ中、静岡市民も不信感を募らせています」
マイナンバーカードをめぐっては2023年5月以降、他人の保険証や口座との情報ひもづけミスが全国的に相次ぎました。
<女の子と母親>
Q.娘さんのは?
「生まれてすぐ作りました。他人とひもづいているところとか使う時の不安感は強い」
<女性>
Q.現時点で必要性は?
「全く感じていない。保険証がそれしか使えなくなれば、たぶん取らざるを得ないが、今は必要性を感じていないので」
静岡市では不信感を理由に6月、マイナンバーカードを自主返納した件数が30件に上り、記録をとり始めてから過去最多になったことが分かりました。市によりますと、4月は1件、5月は7件、6月は30件で4倍以上に急増しました。
<静岡市戸籍管理課 長井健一課長補佐>
「返納する方の中では、マイナンバーカードやマイナンバー制度に対する不安があって返納する方がいる」
返納届には返納の理由を自由記述で書く欄があり、マイナンバーカードのトラブルが多いことや個人情報の漏えいの不安などが書かれていたということです。
<静岡市戸籍管理課 長井健一課長補佐>
「マイナンバーカードを持っているメリットを説明、カードを返納してしまうことでのデメリットを説明した上で、市民に返納のご判断をしてもらっている」
マイナカードは返納届に氏名や住所などを書いて自治体に申請すれば返納できますが、マイナポータルにひもづく公金を受け取るための口座を事前に解除する必要があるなど手間も生じます。また、一度手放してしまうと再交付には1000円かかり、返納したとしても健康保険証の情報などはシステム上には残り続けます。
一方、政府は相次ぐトラブルを受け、自治体とともに総点検を実施すると表明しています。しかし、これから始める総点検には課題も…。
<静岡市 難波喬司市長>
「国から総点検の内容を見たが、対応できない。何をすればいいのかすぐに理解できない状況」
国は秋ごろまでに、マイナンバーカードを使って行政手続きができる「マイナポータル」で閲覧できる健康保険証や公金受け取り口座などの情報について、ひもづけミスがないか確認する方針です。
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