賛否が分かれる中、「躊躇する意味がない」と述べました。

宮下宗一郎知事は5日、就任後初めての定例記者会見で、対話型の人工知能の一つ「チャットGPT」について、県職員の業務の効率化を図るため、積極的に取り入れる考えを示しました。

就任7日目の7月5日に開かれた宮下知事の初めての定例会見。部長級の職員に対して業務の効率化を指示したと明らかにしました。

※宮下宗一郎知事
「今までやってきた仕事をもう一度一から見直して、省力化したり効率化したり、成果を出すために新しい視点を持ち込むことが必要なのではないかということで、当たり前を見直しましょうと話しました」

そのために活用を推進すると宣言したのは、ユーザーの問い掛けに人工知能で情報を提供する「生成AI」の一つ「チャットGPT」です。スピーディー回答が便利な一方で情報の正確性に課題もあり、導入については自治体によって賛否が分かれています。

※宮下宗一郎知事
「たしかに負の部分を強調すると、生成AIを使うと人間がいらなくなるとか職員がいらなくなるみたいな話はあるかもしれませんが、新しい技術やテクノロジーは私たちの人類の進歩や暮らしの進展、業務の改善にあるだけのものですので、これを導入することに躊躇することになんの意味もない」

宮下知事自らも業務に「チャットGPT」を取り入れているとして、2023年4月に発足したDX推進課を中心にどのように活用していくのか検討する方針を示しました。

※宮下宗一郎知事
「あいさつや定型文については、瞬時に出来上がりますので、そういったところの業務効率化には大きく貢献すると思います」

同じ東北では山形県が本格的な検討を始めていて、きのうは初めての検討会が開かれ、9月下旬には使い方の具体案をまとめるといいます。

青森県庁でも7月13日に、業務効率化に向けたデジタルツールの体験会を予定していて、“チャットGPT”の導入へ動き出します。宮下県政がスタートして1週間。県庁が大きく変わろうとしています。

※河村庸市キャスター
「就任して1週間が経過しました。知事として1週間を過ごした所感をお聞かせいただけますでしょうか」

※宮下宗一郎知事
「職員のみなさんにあたたかく迎え入れていただいたこと。仕事の立ち上げスタートアップという意味では非常に順調に行っているなと感じております」

6日は初めての定例県議会に臨む宮下知事。所信表明で何を語るのか、次は議会対応が注目されます。