7月4日で『7月豪雨』から3年。国は球磨川の治水策として人吉市の大柿(おおかき)地区に遊水地の整備を進めています。
「突然自分の家が無くなる」と言われたら…この地区に住んでいる人たちの思いを取材しました。

”ふるさとを捨てるわけにはいかない”
人吉市の大柿地区。7月豪雨では氾濫した球磨川の濁流にのまれ、58世帯全てが全壊しました。
3年経ったいま、整然と田植えされた農地がある一方で、空き地が点在しています。

長幸さん「1、2、3軒。向こうは(家で)見えなかった。それが水害の後に全部撤去されて解体されて、さみしいというか状況は一変した」
コメ農家の大柿長幸(おおかき ながゆき)さんです。当時、自宅は2階まで浸水したといいます。

長幸さんはボランティアの手を借りながら、自宅に押し寄せた流木の撤去を始めました。
復旧への不安が募る中で、長幸さんは”ふるさと・大柿での再建”を心に決めます。

長幸さん「ここがふるさと。ここを捨てるわけにはいかない」
その決意から8か月。思いもよらぬ計画が立ち上がりました。
