ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の部隊を受け入れると表明したベラルーシと国境を接する北部の部隊を強化するよう軍の幹部らに指示しました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は30日、軍幹部らとの会議で、ベラルーシと国境を接する北部の部隊を強化するよう指示したと明らかにしました。ベラルーシのルカシェンコ大統領が、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の部隊を受け入れると表明したことに対する措置とみられます。

一方、ワグネルの創設者プリゴジン氏の反乱をめぐり、ロシアのラブロフ外相は30日、「ロシアは常にどんな困難からも強くなってきた。今回もそうなるだろう」と述べ、強気の姿勢を見せました。

また、ワグネルはこれまで政情不安とされるアフリカ諸国に戦闘員らを派遣し、利権を獲得してきたと指摘されていますが、ラブロフ氏は「中央アフリカや他のアフリカ諸国で働いている」と活動の事実を認めました。そのうえで、各国政府とワグネルが直接契約をしていると主張し、今後については「各国政府が決めることだ」と述べています。

こうした中、ロシアの独立系世論調査機関レバダセンターが行った調査で、今回の反乱後も依然として、ロシア国民の3割がプリゴジン氏を支持していることがわかりました。

反乱直前の支持率58%に比べると、29%に半減していますが、それでも一定の支持があることを示した形です。