北朝鮮の拉致問題に関する国連のシンポジウムがオンライン形式で開催され、横田めぐみさんの弟・拓也さんら拉致被害者家族が、金正恩総書記に向け「拉致問題を解決するよう、決断してほしい」と訴えました。

日本時間のきのう午後9時から、日米韓、オーストラリア、EUによる国連のシンポジウムがオンライン形式で行われ、拉致被害者家族が北朝鮮の金正恩総書記に拉致問題の解決を訴えました。

横田めぐみさんの弟 拉致被害者家族会 横田拓也 代表
「金正恩委員長に伝えます。私達はただ拉致された家族や兄弟を取り戻したいだけです。あなたが娘のジュエさんを愛しているのと同様に、私達家族も自分達の娘や息子を愛しています。私達の苦しみが理解できるはずです。一国のリーダーとして、そしてジュエさんの父親として、速やかに人権問題である拉致問題を解決し、明るい未来を描けるように決断して下さい」

田口八重子さんの長男 飯塚耕一郎さん
「2021年には田口八重子さんの兄で、私の育ての親であった飯塚繁雄さんが亡くなっている。これ以上、拉致被害者とその家族の再会を死が分かつことになれば、我々は北朝鮮を憎しみや怒りでしか見ることができなくなってしまう。正直、今、我々の理性が保てるギリギリのラインです」

横田拓也さんらは「国際社会は北朝鮮による拉致を決して許してはならない」と述べ、岸田総理が速やかに日朝首脳会談を開催し拉致被害者を帰国させられるよう、声を上げ続けていくと訴えました。