原子力規制委員会の山中伸介委員長は28日、東京電力に原発を運転する「適格性」があるかどうか再確認することについて「テロ対策に関する不備が教訓として生かされているか確認したい」と述べました。

柏崎刈羽原発を巡っては、テロ対策の不備などが相次いで見つかったことを受けて原子力規制委員会が事実上の運転禁止命令を出し、東電の再発防止策をチェックする追加検査を行っています。

さらに原子力規制委の山中伸介委員長は先週、2017年に規制委が「ある」と判断した東電の「適格性」について再確認する方針を示しました。この方針について、山中委員長は28日の会見で、当時「適格性がある」と判断したときの状態が今も維持されているかどうかを最終的に確認する必要があるとしたうえで、テロ対策の不備などの教訓がどのように活かされているか確認したいと話しました。

【原子力規制委員会 山中伸介委員長】
「大きな違反が教訓として生かされているかどうか、組織文化とか安全上の文化に対しての影響がどのように変化があるのか、確認する必要がある。安全に関して何かプラスアルファで、東電の活動に変化があればそこも見ていきたい」
「適格性」を再確認する方針は他の委員からも賛同を得られたということで、具体的な確認方法は原子力規制庁から提案してもらうとしています。