ロシアで反乱を起こした、民間軍事会社ワグネルの創設者・プリゴジン氏。受け入れ先となったベラルーシのルカシェンコ大統領が、その裏で行われた「交渉」について語りました。
ロシアに対する反乱を起こした後、一転してモスクワへの進軍をやめると表明したプリゴジン氏。24日夜、ロシア南部ロストフ州を出発して以降、行方が分からなくなっていました。その、3日後。
ベラルーシ ルカシェンコ大統領
「プリゴジンはベラルーシにいる」
隣国・ベラルーシのルカシェンコ大統領が演説を行い、「プリゴジン氏はベラルーシにいる」と話しました。さらに、反乱のさなか、プリゴジン氏と交した電話の内容も明かします。
ベラルーシ ルカシェンコ大統領
「(プリゴジンは)『我々は正義を欲している。我々は潰されそうだ。モスクワに向かう』と言っていたが、私は『このままいけば虫けらのように潰されるぞ』と言った」
24日午前、興奮した様子で進軍を主張していたプリゴジン氏に対し、反乱の動きをとめるよう警告。
さらに、プーチン大統領からは「プリゴジンが電話にすら出ない」と明かされたとし、プーチン氏に対し、結論を急がずプリゴジン氏と協議することを提案したと、自身が果たした役割をアピールしました。
プリゴジン氏との交渉は6、7回にわたり丸一日続いたとし、最終的にルカシェンコ氏がプリゴジン氏とワグネルの戦闘員の身の安全を保証することで交渉が成立したと話しました。
一方、国民の間で政権への懸念が高まっていると指摘されるプーチン大統領は。
ロシア プーチン大統領
「あなたたちは祖国を動乱から救い、事実上、内戦となるのを阻止した」
首都モスクワのクレムリンに、軍や治安機関の関係者2500人以上を集めて演説を行いました。プリゴジン氏の反乱について「内戦」という言葉を使ったうえで、「祖国の運命と将来への責任感を示した」と軍人らを称えました。
今回の反乱を受けた国民の動揺の広がりを抑え、軍や治安当局の引き締めを図る狙いがあるとみられます。
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