おととし、名古屋の入管施設で死亡したスリランカ人女性の遺族が国に損害賠償を求めている裁判で、きょう、収容中の監視カメラの映像が法廷内で初めて上映されています。

ウィシュマ・サンダマリさん
「病院持って行って、お願い」

おととし3月、名古屋の入管施設で死亡したウィシュマ・サンダマリさん(当時33)。遺族は、必要な医療を入管が提供しなかったのが原因だとして、国におよそ1億5600万円の損害賠償を求めています。

この裁判では、収容中のウィシュマさんをうつした監視カメラの映像およそ5時間分を国が証拠として提出していて、きょう、名古屋地裁で行われている裁判で、映像が法廷内の大型モニターで上映されています。

午前中は、ウィシュマさんが看守に対して病院に連れていくよう、何度も懇願する様子などが映し出されました。

上映はきょう午後のほか、来月12日に予定されている次回の裁判でも行われる予定です。

裁判前に、妹のポールニマさんは「姉がどれほど入管で苦しんだか、自分の目で見てほしい」と話しました。