広島の被爆者から聞いた原爆の体験を語り継ぐ「被爆体験伝承者」が20日、岩手県一関市の高校に招かれ講演しました。

 一関修紅高校で講演したのは、被爆体験伝承者の濱田千恵さん(50)です。濱田さんは広島県の出身ですが、戦後生まれで自ら被爆を体験したわけではありません。被爆者の高齢化が進み、体験を伝えることが難しくなっていることから、広島市は、濱田さんのように被爆者から聞いた話を間接的に伝える「被爆体験伝承者」の養成に取り組んでいます。
 濱田さんは実際に被爆者から聞いたという原爆が落とされた時の広島の惨状を語りました。

(講演を聞いた生徒は)
「日本だけとか、この国だけとかじゃくて世界で力を合わせていかなければならないのが平和なんじゃないかと考えました」
「たくさんの人が被害にあって、遺族の方のことを思うととても心が苦しくなりました」

 戦後78年となり戦争の記憶の風化が進む中で、伝えていくことの難しさと重要性が増しています。