米津龍一 気象予報士・防災士:
明日の天気は急変に要注意です。詳しく解説します。

まず、今日雨をもたらしたのは、この低気圧によるものです。これが次第に明日になりますと離れてきます。そうなると明日は天気回復するのではないかと思われる方が多いと思いますが、実は違います。

何かというと、上空の影の暗躍者である寒冷渦(かんれいうず)と言いますが、これは寒気を伴う低気圧で、これがあるとカミナリ雲を発生させたり、発達を促す働きがあるんです。非常に危険なものです。

これだけでは特に天気急変にはなりません。あと何かというと、湿った空気が低気圧や前線の置き土産となって、カミナリ雲の材料となるんです。

これによりカミナリ雲が湧き、さらに激しい雨となる恐れがあるんです。

ですから、明日の天気の注意点は、まず激しい雨、落雷、さらに雹の恐れがあります。農家の皆さんもちょっと心配ですね。

さらにそれだけでなく、竜巻などの激しい突風が起こる可能性があるということをお考えください。

ではその時間帯がいつなのかを、寒冷渦の動きで見ていきます。まず、今日大分県、広島県、鳥取県、岡山県で竜巻注意情報が発表されています。それだけ激しい気象現象が起きているのですが、この後の動きを見ていくとこの寒冷渦がゆっくりと西日本から東日本に向けて移動していきます。

山梨県内にかかってくるのは、16日の明け方午前4時前後ということになります。さらに時間が経つとこれがゆっくりと近づいてきまして、ちょうど通勤通学時間帯に、この寒冷渦が移動してくるんです。ということは、通勤通学の際、急に天気が変わる恐れがあります。

いつまで続くかは、午前中にかけて続く予想でして、だんだんこの寒冷渦は午後になると抜けてくる予想です。

これらの天気急変にはサインがあります。具体的には、まず真っ黒い雲が近づき、辺りが急に暗くなる。さらに、雷の音が聞こえる。急に冷たい風が吹いてくる。これらの現象は天気急変のサインです。
その場合は身の安全を確保する行動をお願いします。具体的には頑丈な建物の中に入る。また、家に居るときは、窓のない部屋に移動する。実際部屋に居るときにカーテンを閉めて、その突風でガラスが飛んで来ないような対策もお願いします。