貧困にあえぐ沖縄の少女たちの現実をリアルに描いた映画「遠いところ」が今月9日に県内で先行公開されます。公開を前に5日、那覇高校で試写会が開かれました。

「17歳、中学でキャバ譲あたりまえだよね」
リアルに描かれた沖縄が抱える社会問題。

今月9日に県内で先行公開されるのは、貧困にあえぐ沖縄の少女たちの現実を映し出した工藤将亮監督の映画「遠いところ」です。

映画の公開を前に、主人公と近い世代の若者たちに沖縄の現状を知ってもらおうと那覇高校で試写会が開かれ、およそ60人の生徒が映画を鑑賞しました。

來河侑希プロデューサー「この話はもしかしたら皆さんの隣にいる家の人かもしれないし、もしかしたら友達かもしれないです」

この映画はコザや那覇の繁華街を舞台に、夫と幼い息子の3人で暮らし、キャバクラ店で働きながら生計を立てる17歳の少女が、DVや貧困、児童買春など、理不尽で不条理な社会の現実に直面しながら懸命に生きる姿が描かれています。

「あんたたち二人、うちなーんちゅの恥ど、恥」

およそ3年にわたる沖縄での取材を通して、沖縄の若者を取り巻く現状や行政の対応などがリアルに表現されています。

外間結衣さん(17)「ほんの近く、すぐばにこういう現実があるんだなって、社会構造が出来上がってしまって、どうこうするには難しい状況なのだなって」

宮城光太郎さん(15)「自分の身の周りとかでも聞いた事がない話だったので、難しい問題だけどこれから自分達がどうやって取り組んでいけるかなって考える事になりました」

來河侑希プロデューサー「お父さんと話すとかお母さんと話すとか、いつも話さない人とこの問題について話してみる。世代が違うと考え方が違うと思っていて考え方が違う人同士でこの映画について話し合ってもらいたいと思ってこの映画を制作した」

映画「遠いところ」は今月9日から県内3つの映画館で先行公開されます。