青森市浪岡にあるこのモダンな洋風の建物は、国の登録有形文化財です。

その文化財がいま、昭和のレトロな雰囲気を体験できる展示館として活用されています。この場所を作った理由、それはオーナーの遊び心と趣味でした。

青森市の国道7号沿い、道の駅なみおかアップルヒル近くの丘の上に佇むこちらの建物。

その名も、「展示館しょうわ」です。

※高山基彦キャスター「すごいですね、一歩中に入ると昔懐かしのコレクションが所狭しと展示されています。ここだけ時間が昭和で止まっている感覚です」

展示館のオーナー、福士光春さん(83)にこの昭和レトロな場所を作ったきっかけを聞きました。

若い頃から趣味だったクラシックカーです。何台も所有する内に自宅の車庫では入りきらず、保管用の車庫を探していたところこの建物に偶然、出会いました。

※オーナー 福士光春さん「三厩(青森県外ヶ浜町)に仕事で行ったとき、面白い建物があるなって見て車止めて現場に足を運んだら売りに出していた」

この建物は旧三厩村増川地区で1937年に営林署の庁舎として建設されたもので、福士さんが買い取り、2008年に移築しました。洋風庁舎の特徴であるアーチ形の窓を取り囲むように施されたタイルなどはそのまま残しています。

そして、館内は、足踏みペダルでドアを開ける冷蔵庫や扇風機など福士さんが集めた懐かしい昭和の品々を展示する施設に仕上げました。

※福士光春さん「『これも使ったことある』『これも覚えある』ってみんな覚えているもんだ。それでも……考えてみればやりすぎたけどな」

福士さんの「趣味」で始めた庁舎の移築と昭和のコレクションの展示は歳月を経るにしたがい、価値が高まっていきます。2022年10月には建物が国の登録有形文化財となり、6月1日、登録証が福士さんに手渡されました。

※福士光春さん「これからは建物も大事に保存していけます。昭和の面影がたくさんあるのでゆっくり見てもらいたい」

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福士さんは、薄れゆく昭和の雰囲気を肌で感じられる場所としてこれからも展示館を守っていきたいとしています。