スペインの権威のある賞「アストゥリアス皇太子賞」の文学部門の今年の受賞者に、作家の村上春樹さんが決まりました。文学部門で日本人が選ばれるのは初めてです。

「アストゥリアス皇太子賞」は、スペイン皇太子の称号の名で設立された財団が1981年から授与しているもので、芸術、文学、科学研究など8つの部門があります。

今年の文学部門には17か国から37人がノミネートされ、受賞者は村上春樹さんに決まりました。

審査員は授賞の理由として、「村上さんの文学には独自性と普遍的な視野があり、日本の伝統と西洋文化の遺産を革新的な物語で調和させ、現在の大きなテーマや葛藤を表現することに成功した」と評価しています。

文学部門で日本人の作家が選ばれるのは初めてです。1999年には宇宙飛行士の向井千秋さんが日本人として初めて他の飛行士らとともに国際協力部門で受賞。

去年は建築家の坂茂さんが平和賞にあたる共存共栄部門で受賞しました。

授賞式は10月に行われる予定です。