「JR四国」と「ことでん」は、消費税による改定を除いて、あす(20日)から27年ぶりとなる運賃の値上げを行います。ともに平均で10%を超える大幅な値上げです。

通勤・通学客が多く行き交う、けさ(19日)のJR高松駅です。

JR四国では、あす(20日)から平均で12.51%の運賃値上げとなります。

主な区間では、高松―岡山間が現在の1550円から1660円に、高松―丸亀間が560円から630円になります。

(利用客)「仕方がないのかなと思いますけどね。いろんなものが値上がりしてるんで」


ことでんでは、今夜行う運賃表の掛け替えに備えて新しい運賃表の準備が進められていました。

ことでんの平均値上げ率は10.9%。

主な区間では高松築港―琴電琴平間が630円から730円に、高松築港―長尾間が470円から550円になります。

(利用客)「ことでん使って、また違うところに行くことがあるので、そこは少々痛いかな」

(利用客)「いろんなところが値上げしていると思うので、ことでんさんもいろいろ大変なのかな」

今回の値上げの理由としては、少子化などの影響で厳しい経営が続いてきたことに加え、新型コロナの影響で利用者数が大幅に減少したことなどが上げられています。

今回の値上げについて香川大学経済学部の西成典久教授は、「鉄道経営を支える一定の効果はあるものの、将来的に地方の公共交通を維持していくためには政策の転換が必要」と話します。


(香川大学経済学部 西成典久教授)「社会的な状況からしたら仕方ないというところはあるんでしょうけれども、地域経済のこととか、あるいは今後のまちづくりの展望から見るとボディブローのように効いてきて、民間の会社の運営でそちらで採算が取れないところは取りやめをしていくというような流れもある中で、どこかしら公共交通政策を転換するっていうのは必要になってくるのでは」

今後、地方の鉄道をどうしていくべきなのか、そんな議論も見え隠れする中での運賃値上げです。














