信州の美味しい「そば」。
今の時季は、山菜の天ぷらと一緒に食べると最高ですが、そば処の一つ、長野市の戸隠では、そばを食べに来たのに食べられない、「そば難民」という言葉を耳にします。背景を取材しました。
キャンプ場も…
戸隠神社中社も…
奥社も…
長野市戸隠にも、コロナ前のにぎわいが戻ってきました。
■戸隠観光協会・山口慎平さん
「大勢のお客様にお越しいただきまして本当にコロナ以前の観光地戸隠というものが見られた気がします。欧米とかアジア圏の方ですかね、非常にこの辺を歩く方が目立ってきた」
観光関係者によりますと、コロナの中でもSNSなどで積極的に信州の情報を発信しつづけたことから、都市部にはない信州の自然を目当てに訪れる外国人観光客が増えているということです。
戸隠では奥社参道の杉並木が、外国人観光客に人気があります。
■アメリカから
「とってもきれい。すばらしい杉並木でした」 「戸隠は美しく山も好き。都会にはないすばらしい場所で、神社もすてき」
国内外問わず行動制限が緩和され、観光需要が高まる戸隠…ですが、その一方で、こんな声も。
■埼玉から
「まだ食べてないです。いやもう終わっちゃったんで食べたかったんですけど」 ■秋田から
「そこ食べようと思ったら10時45分で受け付け終わりだからって言われて。食べられなかった分、そこのお店でお土産、おそば買ってきました」
地元では、たびたび耳にするという「そば難民」。
名物のそばが食べたくても食べられない状況は、観光需要の増加のみならず、そばならではの事情もあります。
■戸隠観光協会・山口慎平さん
「戸隠の手打ちそば職人さんが丹精込めて打っているものですので、売り切れ次第お店を閉店させていただく場合があります」
戸隠そばは「鮮度」が命。
店では毎朝、その日のぶんのそばを打ち、なくなり次第終了となります。
大型連休中は、通常の3倍の量のそばを打って対応した店もありましたが、普段より早い午後2時ごろに閉店した店もあれば、開店直後に予約で埋まった店もありました。
戸隠にはおよそ30のそば店がありますが、その多くが集中している中社(ちゅうしゃ)周辺で「そば難民」が発生してしまうということです。
■戸隠観光協会・山口慎平さん
「中社以外にもですね戸隠キャンプ場内ですとか奥社宝光社(おくしゃほうこうしゃ)豊岡方面大久保方面にもいっぱいおそば屋さんがありますので、その中からお客様にお好みに合ったところも探していただけたらなと思っております」
観光協会では、そば店や宿坊などと連携して、混雑状況が一目でわかるスマートフォン用のアプリの導入を検討したいとしています。