シリーズ「現場から、」です。チャットGPTなどで注目される「生成AI」。アメリカ・サンフランシスコは、「ゴールドラッシュ」と呼ばれるほど開発が活発になっています。一方で、ルール作りが追い付かない実態も明らかになってきました。
午後8時、サンフランシスコ。オフィスに集まったのは、文章や画像などを自動で作り出す「生成AI」に関わる、100人以上の技術者や投資家たちです。自分の技術を紹介し、連絡先を交換し合う。こうしたつながりを作るイベントが毎週のように開かれています。
参加者
「最近はAIが話題になるので、いつも勉強して最新の情報を得るようにしています」
チャットGPTも生み出したサンフランシスコ周辺には、「生成AI」への世界の投資額の実に6割が集中しているといいます。去年、世界で設立された「スタートアップ」の4割がここを拠点とし、「ゴールドラッシュ」にも例えられているのです。
記者
「20代の若者たちが共同生活を送るこちらのアパートの一室も、生成AIの開発の舞台になっています」
スペイン出身のペレスさんら3人も、去年サンフランシスコに移住。デザイナーのアイディア支援などに活用する「画像生成AI」の開発を進めています。
画像生成AIスタートアップ ビクター・ペレスCEO
「宇宙から来た猫…、というサンプルを作ってみます」
作りたいものの説明文を打ち込むと、数秒で画像が。一般公開されている「画像生成AI」をもとに、システムに写真を再学習させ、リアルな質感の画像を作り出せるのが特徴です。
画像生成AIスタートアップ ビクター・ペレスCEO
「1日16時間仕事しています。テクノロジーが早く進歩する、つまり関心も早く変化するので一番乗りにならないといけません」
ただ、こうした開発が拡大する中でルールをめぐる課題も。映画のキャラクターデザインなどで知られる、アーティストのオルティスさん。自分の作品が許可なくAIの学習に使われていることを知り、今年1月、著作権侵害で集団訴訟を起こしました。
アーティスト カーラ・オルティスさん
「これは私の衣装の描き方、これは私の鼻の描き方…。ちょっとゾッとしてきます」
作風や構図の似た表現が登場することに「自分の中の何かを盗まれた」と感じていますが、アメリカではAIによる学習が明確に違法とはされず、アーティストの権利や活躍の場が奪われると憤ります。
アーティスト カーラ・オルティスさん
「『AIは10億ドル規模の産業になる』なんて興奮している場合ではありません」
ペレスさんは使用許可のいらない画像をAIに学習させていますが、こうした訴訟が起きている事態については…
画像生成AIスタートアップ ビクター・ペレスCEO
「このテクノロジーは素晴らしく、誰かが(開発を)止めようとするなら、人類の発展に非常に悪いことだと思います」
進歩の速さが特徴とも言える生成AI。混乱の種をはらみながら、開発は過熱しています。
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