4月22日、富山県高岡市にあるスイミングスクールで、保育園児の5歳の男の子がプールの底に沈んでいるのが見つかり、その後、死亡が確認されました。
当時、コーチ3人で監視をしていましたが、一時的に監視が2人となり、男の子がプールに入るのを誰も見ていなかったということです。さらに、男の子は、腰に浮き具をつけて教室に参加していましたが、事故のあと、浮き具は腰から外れ浮いていました。
福島県内のスイミングスクールでは、どういった対策が取られているのでしょうか。ポイントは「腕用の浮き具」です。
福島市にあるスイミングスクール。この日は、ちょうど亡くなった男の子と同じ年代の子たちが練習していました。
小湊愛巳アナウンサー「こちらのスイミングスクールでは、ヘルパーと呼ばれる浮き具をつけて、子どもたちは練習に参加しています。」
プールに入る直前、子どもたちが付けていたのは、腕用の浮き具です。こちらでは、足が下につかない子どもや、息継ぎが苦手な子どもに「腕用の浮き具」を必ず装着させています。

ピュアスポーツ・藤井洋治郎さん「腕につけることによって足が沈むので、体が起きる。起きるとやっぱり口が出る。息つぎ、呼吸の確保ができるので溺れる心配はないと思う。」
富山の事故で亡くなった子どもが装着していたのは、腰に巻く浮き具のみでした。この浮き具は、溺れた時の対策としては不十分だといいます。

ピュアスポーツ・藤井洋治郎さん「そもそも安全対策のものでははなく、泳いでいるときの姿勢を保ち、沈んだ腰を持ち上げるための補助具。なので安全対策というのはどうかなと。」
さらに、富山の事故では、当時3人の監視員がいましたが、一時的に2人となり、亡くなった男の子がプールに入るのを見ていませんでした。こちらのスイミングスクールでは泳ぎを教えるコーチのほかに、プールサイドで子どもたちを監視するスタッフを常に1人、配置しています。
保護者「大勢のお子さんがいるので、自由時間などは子どもたちすごくはしゃぐ時間だと思うので、気をつけて頂きたいなと思う」
保護者「(事故を受けて)正直通わせるのは不安ではあったが、一人一人丁寧に対応してくれて安全に見ていられるなと思うので今後も通わせていければなと思う」
ピュアスポーツ・藤井洋治郎さん「監視体制や指導中の前後の確認とかもう一度しっかりやっていこうと、要するにコーチの意識をもう一回安全の方に動かしていこうかなと。」
これからの季節はプール遊びをする機会が増えてきますから、注意が必要です。事故を防ぐためには、子どもから目を離さない「大人の目」が必要です。
