両備バスが運行する路線バスで運転手がサングラスを着用する実証実験が行われています。サングラスというと、ファッションアイテムとしてのイメージを持つ人が多いかもしれませんが、今回導入した背景には安全性の向上という目的があるといいます。
路線バスの運転手が「サングラス」を着用
「きょうからサングラスの着用が始まります。引き続き安全運転をお願いします」
路線バスの運転手が着用したのは「サングラス」です。岡山市の両備バスではきのう(23日)から一部の運転手がサングラスを着用してバスを運行する実証実験を始めました。

(両備バスカンパニー・ブランチマネージャー 香川賢太さん)「視界を邪魔をしないというか、信号もきれいに見えていますし、全く問題ないですね」
サングラス着用の目的は「安全性向上」
サングラス導入の目的は「運転の安全性向上」です。運転手は運行時、日差しから目を守るために日よけスクリーンを使用して眩しさを和らげています。しかし、日よけスクリーンでは角度によっては日が差し込み、西日の強い時などは運転手にとって大きな負担となっていました。

(両備バスカンパニー・ブランチマネージャー 香川賢太さん)「サンバイザーも小さくて、サンバイザーの外から入ってくる日は防げないので」
サングラスの着用 課題は「乗客の理解」
実証実験で使用するサングラスは色覚への影響がなく、運転手の疲労軽減にもつながる偏光タイプのもので、着用は日の出から日没までの間としています。

(両備バスカンパニー・ブランチマネージャー 香川賢太さん)「バスは大きい車両ですので、一般車相手に威圧感をどうしても与えてしまうようなところもありますので、着用していても怖くない、外部の方にも優しい運転をして、できるだけご理解をいただこうと乗務員にも指示をしています」

両備バスでは来月(5月)21日まで実証実験を行い、運転手や乗客にアンケートを行い、サングラスの導入について検討を進めていきたいとしています。
(スタジオ)公共交通機関で運転手がサングラスを着用するケースですが、JR西日本や井原鉄道など、全国の鉄道会社を中心に導入が広がっているということです。
安全面では導入したほうがメリットがあると思われますが、先ほどVTRの話にもありましたが、乗客を直接接客する機会のある路線バスの運転手がサングラスを着用していると、威圧感を与えてしまう懸念もあるとのことで、両備バスでは車いすの乗客に対応する場合や始発時など席を離れる際にはサングラスを外すなど一定のルールを決めているということです。