あす(4月22日)から岡山県倉敷市では「G7倉敷労働雇用大臣会合」が始まります。そこで、分かっているようで分かっていない、この「大臣会合」について詳しく解説します。

「いまさら聞けないG7」そもそもG7って?

ーまずは「G7」という言葉、何の略がご存知ですか?

答えは「Group of Seven」つまりは、参加7カ国の総称という訳です。

ーではその7カ国とはどこですか?

答えは、フランス、米国、英国、ドイツ、日本、イタリア、カナダ(議長国順)の7か国、及び欧州連合(EU)が参加します。

ーでは、この枠組みが集まるサミットでは何が話し合われるのでしょうか?

答えは、「世界経済」や「地域情勢」など、地球規模の様々な課題を首脳同士で意見交換します。この首脳会談が5月19日から広島市で開かれる「G7広島サミット」です。

G7広島サミットが行われる一方で、なぜ全国各地で「大臣会合」が?

とはいえ、話し合うべき課題が多岐に渡るので、関係閣僚会合というのが今回の広島サミットに合わせて15の分野で開かれます。

この大臣会合はすでに始まっていて、以下のような形で広島サミットを前後して行われるのです。
・札幌市:気候・エネルギー・環境大臣会合(4/15~16)
・長野・軽井沢町:外務大臣会合(4/16~18)
・岡山・倉敷市:労働雇用大臣会合(4/22~23)
・宮崎市:農業大臣会合(4/22~23)
・群馬・高崎市:デジタル・技術大臣会合(4/29~30)
・新潟市:財務大臣・中央銀行総裁会議(5/11~13)
・仙台市:科学技術大臣会合(5/12~14)
・富山・石川:教育大臣会合(5/12~15)
・長崎市:保健大臣会合(5/13~14)
・三重・志摩市:交通大臣会合(6/16~18)
・栃木・日光市:男女共同参画・女性活躍担当大臣会合(6/24~25)
・東京:司法大臣会合(7/7)
・高松市:都市大臣会合(7/7~9)
・大阪:貿易大臣会合(10/28~29)
・水戸市:内務・安全担当大臣会合(12/8~10)

・・・ということで、全国各地でそれぞれの分野での課題、例えばここまで札幌・軽井沢で行われた大臣会合では「脱炭素化」「エネルギー」「安全保障」「ウクライナ」「北朝鮮情勢」などが話し合われました。

ではなぜ全国各地で行われるのか。例えば「労働雇用大臣会合」が行われる岡山県倉敷市を例にとってみましょう。

実は岡山県倉敷市は、国内でいち早く「労働雇用に関する社会課題の解決に取り組んだまち」だからです。具体的には、日本初の労働科学研究機関として今から102年前に設立された倉敷労働科学研究所があったり、100年前には倉紡中央病院という従業員や地域の人々の健康を守るための病院が設立されたりしてきました。

これらの取り組みを通じて、今回は労働と雇用が一体となって地域の発展につながってきた倉敷市が選ばれたという訳なのです。

「関係閣僚会合」は、地方の魅力を世界に発信するチャンス

一方で、各国から政府関係者だけでなくメディアなど多くの人たちが日本を訪れる機会となります。その中で、全国各地で開催される閣僚大臣会合は「日本各地の、そして日本全体の魅力を世界に発信する大変貴重な機会にもなります」と首相官邸のホームページにも記載されています。

岡山県倉敷市では、4月22日~23日の開催。このような首脳サミット、さらには閣僚大臣会合を通じて、日本各地で議論された内容が、やがて世界のために進んでいくことを願っています。