福島県飯舘村の帰還困難区域のうち、「特定復興再生拠点区域」と拠点外の一部について、5月1日に避難指示を解除する方針が決まりました。これで、県内6つの町と村に設けられた「復興拠点」のすべてで避難指示が解除されます。

原発事故で帰還困難区域となった飯舘村の長泥地区は、地区の面積のおよそ17%が「復興拠点」で、先行して除染が進められてきました。

飯舘村・杉岡誠村長「私の方から5月1日午前10時の避難指示解除を提案し、同意をいただきました」

15日、政府と飯舘村、県は長泥地区の復興拠点について、インフラ整備が進み、放射線量が十分に低くなっているとして、5月1日の午前10時に避難指示を解除することで合意しました。

杉岡誠村長「住民の思いを大切にし、未来につなげていくため、村としては夢のあるふるさと長泥を目指して、さまざまな施策を検討している」

また、拠点外をめぐっては、新たな方式で避難指示が解除されることも決まりました。長泥地区の拠点外では今回、自治体に強い意向があれば、除染をせずに避難指示を解除する「除染なき解除」が採用されます。対象となるのは、除染で出た土を再利用する実証実験に使用してきた「長泥曲田公園」のおよそ0.6ヘクタールです。政府は今後、原子力災害対策本部を開き、正式決定します。