山梨県内で、少なくとも1億4000万円の被害が確認されている太陽光発電施設の銅線ケーブル窃盗事件。
3月から3人が逮捕されていますが、4月に入っても被害が確認されていることがわかり、警察が注意を呼びかけています。

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盗難の被害が確認された甲府市の太陽光発電施設では、フェンスが破壊され、周辺にケーブルが散乱しています。

運営会社によりますと、4月6日と7日、甲府市横根町の太陽光発電施設から銅線ケーブルが盗まれる被害が確認されました。

盗まれたのは約1000mにのぼるということです。

こうした銅線ケーブルの盗難被害は、2022年から相次いでいます。

県内では13日までに北杜市で10件、甲府市で6件、甲斐市と韮崎市で4件などと、9つの市と町で合わせて30件起きていて、被害額は約1億4300万円に上ります。

警察によりますと、銅線は1mあたり3000円から1万円と高価格で取引されるため、転売目的の犯行とみられています。

さらに被害に遭った施設の共通点として、山奥で人目につきづらく、防犯カメラが設置していなかった、またはカメラの死角がある大規模な発電施設だということです。

北杜市にある施設では4月2日から3日に約1400mの銅線が盗まれてから、2台あった防犯カメラを6台にした他、人感センサーライトを約20か所に設置し、対策を行ったということです。

銅線の窃盗事件を巡っては、韮崎市で約800mの銅線ケーブルを盗んだ疑いで13日までにカンボジア国籍の男3人が逮捕されています。

このうち2人は3月に逮捕されましたが、4月に入っても被害は相次ぎ、未遂を含めると甲府市や北杜市などで4件発生しています。

警察は共犯者や別の窃盗グループの関与についても詳しく調べています。

また太陽光発電施設内への防犯カメラの設置や不審者、不審車両を目撃した場合は通報するよう呼び掛けています。