政府の地震調査委員会は11日、石川県能登地方で続く群発地震について、地殻変動が鈍化する傾向にあるものの「一連の地震活動は当分続く」として、今後も強い揺れに注意を呼びかけました。
石川県珠洲市の周辺では、2020年12月ごろから地震活動が活発な状態が続いていて、震度1以上の地震は300回以上に上っています。

地震調査委員会は11日、金沢大学の研究者なども交えて群発地震について重点的に議論を行いました。そして、去年6月の震度6弱を観測した地震以降、地殻変動が鈍化する傾向にあるものの、一連の地震活動は当分続くとする判断を維持しました。
地震調査委員会の平田直委員長は「2年続いていた現象がすぐにパタッと終わるとは思えない。強い揺れを経験した地域の皆さんは同程度の揺れがまた発生する。被害に遭わないために、いま揺れていないときに準備をしてほしい」と呼びかけました。
また委員会は、震源が徐々に深い所から浅い所に移動しているとして、地下にある流体の移動が地震活動に関与している可能性があるとしています。