奈良県知事選は、元生駒市長で新人の山下真さんが当選を確実にしました。大阪府以外で維新公認の知事が誕生するのは初めてとなります。投票率は54.91%、前回を6 .42ポイント上回り、投票所に足を運んで一票を投じた人が増えました。

4期務めた現職、荒井正吾さんの敗戦の弁です。「当初から厳しいプレッシャーの中、お集まりの人たちには正々堂々、誠実にたたかっていただきました。私は清々しい気持ちにもなっています。奈良の未来を賭けたたたかいでした、新しい県政が、豊かな奈良の未来を築いていただけるよう祈るばかりです。奈良の人の支え、捨てたものではありません、奈良の底力を感じました。支えていただいた皆様に頭が下がる気持ちでいっぱいです」

いっぽう、平木省さんは深々と頭を下げ、このように話しました。「私の力不足、結果として出せなかったことにつきましては、まずはお詫びを申し上げたいと思います。皆さん、様々な方々にお支えいただきました。お礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます」

 平木氏の事務所に、県連会長の高市早苗氏は姿を見せず、以下のコメントが代読されました。「今夜は平木さんやお集まりの皆さんとともに開票状況を見守りたかったのですが、明日、月曜日の決算委員会で答弁が入りましたので、東京にいなくてはならず、ご一緒できないことをご容赦くださいませ。自民党奈良県連会長でありながら、張り付きで応援することがかないませんでした。深くお詫び申し上げます。奈良県の未来を拓く、素晴らしいビジョンをお持ちの平木省さんの益々のご活躍と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます」

 自民関係者は、高市早苗会長がなかなか地元入りできなかったことについて「しょうがないとしか言えない」と言葉を濁し、維新関係者は、「告示前に荒井知事を説得できず、保守分裂を招いたことが高市氏の県連代表としての失敗、一本化されたらかなり厳しい選挙になるところだが、相手陣営がバラバラで助かった」と選挙戦を振り返りました。

 奈良県選管によりますと、午後11時15分現在の開票状況は、山下氏が102873票、平木氏が86951票、荒井氏が48118票となっています。