「ムツゴロウ」の愛称で親しまれ、心筋梗塞のため亡くなっていたことがわかった、作家で動物文学者の畑正憲さん(87)。

「ムツゴロウ」こと畑正憲さん



関係者によると、畑さんは5日の夕方、自宅で体の不調を訴え、搬送先の中標津町の病院で夕方6時頃に亡くなったということです。後日、葬儀は親族のみで行い、喪主は妻・純子さんが務めるということです。

「ムツゴロウ」こと畑正憲さん




2017年には心筋梗塞のためドクターヘリで釧路市内の病院に運ばれたこともあったという畑さんでしたが、近年は自身のYouTubeチャンネルを始めるなど精力的に活動していました。
関係者が、畑さんと最後に話したのは、先週、連載中の原稿の締め切りを伝えるための電話。テレビでスポーツ観戦中の畑さんに「締め切りですよ!」と伝えると、「やるよ!」と元気な声で返答があったということです。

「ムツゴロウ」こと畑正憲さん



畑さんは、昭和16年6歳の時、家族と共に旧満州(現・中国東北部)へ移住。
19年に帰国して高校卒業までを大分県日田で過ごしました。
東大理学部卒業後、35年学習研究社映画局に入社し、43年に退社するまで動物記録映画を作りました。

「ムツゴロウ」こと畑正憲さん




43年には「われら動物みな兄弟」で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。
46年家族をあげて北海道・釧路の無人島(嶮暮帰島)に移住し、翌年対岸の浜中町に移住して、100万坪の土地を借りて“ムツゴロウ動物王国”を建国。
著書「ムツゴロウの青春記」「ムツゴロウノ絵本1~4」「畑正憲作品集」「ムツゴロウの博物誌」などで人と動物の心のふれあいを描き、北海道に“動物王国”を造るまでの全生活を賭けた環境の文学として、52年菊池寛賞を受賞。

「ムツゴロウ」こと畑正憲さん




61年には映画「子猫物語」の総監督を務め、配収54億円の大ヒットに導きました。動物王国での動物との共生の様子はテレビ番組「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」(昭和55年~)としてシリーズ化され、平成13年までの21年間人気番組として放送されていました。

「ムツゴロウ」こと畑正憲さん




【担当:芸能情報ステーション】