ハイテクをめぐるアメリカとの覇権争いで最も注目される中国の通信機器大手「ファーウェイ」。習近平指導部が目指す「欧米依存からの脱却」を急ぐ姿がうかがえます。
記者
「こちらに並んでいるファーウェイのスマートフォンですが、実は現在、5Gが使えるタイプは市場では手に入りにくくなっています。その原因はアメリカなんです」
安全保障上の懸念などを理由としたアメリカ政府による制裁で、最先端の半導体チップの入手が困難となったファーウェイ。主力だったスマートフォン事業は苦戦を強いられ、2021年の売上高は前の年から3割近く減少しましたが、今、新たな事業に力を入れています。それは…
記者
「ここは体育館のようですが、実はファーウェイの実験場なんです。今、ここではゴルフの計測が行われています」
海外メディアに公開されたのは南部・広東省にある「運動健康科学実験室」。
ファーウェイの広報担当者
「これは泳ぎの特徴を研究するためのプールです」
腕時計型の端末などを通じて体の動きや心拍などを計測・記録し、利用者にアドバイスすることで、いかにユーザーの運動技術の向上や健康管理に役立つことができるかを研究しているといいます。
ファーウェイの広報担当者
「年間売上高の10%以上を研究開発に充てています」
担当者は潤沢な研究開発費によって生まれる多様な商品が困難に直面した会社を支えているのだとアピールしました。
ファーウェイの広報担当者
「消費者向け商品の種類を豊富にしたので、業績低下を緩和できました」
続いて紹介されたのは、ヨーロッパの街並みを感じさせるテーマパークのような場所。半導体やAI=人工知能などの研究施設です。
“研究しやすい環境づくりのため”として整備された広大な敷地には、2万5千人を超える国内外の研究者が10年先を見据え技術開発に取り組んでいるというのです。
ファーウェイの広報担当者
「生き残り発展するために『ノアの方舟』を作らなくてはいけません」
『ノアの方舟』とは創業者の言葉。「自立」を意味するとされ、中国メディアによると、社内では「欧米への依存からの完全脱却を進めるべき」との指示が出ているということです。
海外からは入手困難となった1万3000を超す部品を中国産に切り替えることを進め、欧米からの「自立」を模索するファーウェイ。
きょう明らかになる2022年の決算発表が注目されますが、その歩みはアメリカとの対立が激しさを増す今の中国を象徴していると言えます。
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