イギリスがTPP=環太平洋パートナーシップ協定に加盟することになりました。TPP発足メンバー以外で加盟が認められるのは初めてで、スナク首相は「類を見ない市場アクセスが可能になる」と期待感を示しています。

TPPは加盟国の間で関税の撤廃や貿易などのルールを共有するもので、日本やオーストラリア、カナダなど11か国が参加しています。

31日に閣僚会合が開かれ、イギリス政府はTPPに加盟する見通しとなったことを明らかにしました。

チーズや自動車、ウイスキーなどイギリスから加盟国への輸出製品の99%以上が関税撤廃の対象となり、雇用や経済成長に寄与するとしていて、スナク首相は「TPPへの加盟はEU=ヨーロッパ連合離脱後の自由がもたらす経済的利益を示している。太平洋経済圏の中心に位置することとなり、類を見ない市場アクセスが可能になる」との声明を出しました。

イギリスは、EU=ヨーロッパ連合からの離脱をきっかけに2021年にTPP加盟を正式に申請していて、2018年のTPP発足時のメンバー以外で加盟が認められるのは初めてです。

イギリスは加盟国内では日本に次ぐ2番目の経済規模で、インド太平洋地域を中心とするTPPがヨーロッパの経済圏にも広がることになります。