国土交通省の元事務次官が、羽田空港などでビルの運営などを行う民間企業「空港施設」の社長らに対し、国交省OBである現在の副社長を次の社長にするよう求めていたことがわかりました。

「空港施設」などによりますと、国交省の元次官で現在は東京メトロの会長を務める本田勝氏が去年12月、「空港施設」を訪ね、社長・会長と面会した際に、国交省OBで今の副社長である山口勝弘氏を次の社長にするよう求めたということです。

国交省元事務次官 本田勝氏
「(Q.山口氏を社長にしてほしいとお願いはした?)ノーとは言えないがイエスってことも含めてコメントは差し控えさせていただきたい。国交省とかそういうものを笠に着てという意図は全くありません」

一方、「空港施設」の乗田社長によりますと、本田元次官は副社長の山口氏について、「国交省OBたちの総意」として「次の人事で社長に就任させてほしい。就任すれば、国交省としてサポートする」と発言したということです。

空港施設 乗田俊明社長
「また社長をどうしても国交省から出したいという意向が強いのかなと受け止めた。プロセスを踏まない限りそういうことに対して私はお答えできませんからとお答えした」

国家公務員法では、現役職員に対し天下りのあっせんや利害関係のある企業への再就職の要求などを禁じていますが、OBに対する規制はありません。