全国で相次ぐ強盗事件に関連があるとされる、山口県岩国市の強盗未遂事件の運転手役の男の公判が6日、山口地裁であり、検察側は懲役5年を求刑。弁護側は執行猶予のついた判決を求め、審理を終えました。
強盗未遂などの罪に問われているのは、東京都港区の無職、上野晴生被告(23)です。起訴状などによりますと2022年11月、上野被告は男4人らと共謀して岩国市の会社役員の男性の家に侵入。家にいた家族の両手首を結束バンドで縛るなどして、金品を奪おうとしましたが、家主の男性が日本刀を持ち出すなどして抵抗し、未遂に終わったとされます。上野被告はこの事件で運転手役と見張り役、それに指示役との連絡役だったとされています。
またその直前、岡山県総社市で警察官になりすまして当時89歳の女性の家を訪ね、キャッシュカードをすり替えてATMで120万円を引き出して盗んだとされます。
きょうの公判で検察側は「組織的、計画的で極めて悪質」と指摘。被害結果が重大で、強盗未遂の被害者が厳罰を求めているなどとして、懲役5年を求刑しました。弁護側は、岡山県の窃盗の事件では被害額を全額賠償し示談が済んでいるなどと主張し、執行猶予付きの判決を求めました。判決は今月23日に言い渡されます。