相次ぐ強盗事件、若い世代も被害に遭っています。都内の26歳男性は就寝中3人組に襲われ、約4時間にわたる暴行を受け、1000万円相当の現金や高級車などを奪われました。男性の耳にこびりついたのは、実行犯が持つスマホから聞こえた指示役の声でした。

4時間で50発以上…“1000万円”強盗 被害者が証言

1月7日、東京都北区の自宅マンションで就寝中に事件は起きました。強盗被害に遭った26歳の男性は、犯人がどうやって侵入したのかわからないといいます。

強盗被害に遭った男性(26)
「窓ガラスも1枚も割れてない、寝るときも施錠してある。第一声に聞いたのが『金出せよ』って。寝起きでいきなり襲われて、金出せって言われても、状況が呑み込めなかったので『・・・』としてたら、ひたすらバールで殴られた」

男性によると、侵入してきたのは黒ずくめの3人組。それぞれバールとハンマー、包丁を持ち、4時間で50発以上、殴られたといいます。

被害に遭った男性
「驚きと恐怖と、4時間も殴られてるので死ぬんじゃないかなと感じた。ご高齢の方がいま被害に遭われているじゃないですか。僕はまだ26歳なんで、怪しいと思ったらすぐわかりますし、本当に前触れがなかった。いきなりです」

男性は頬骨や鼻などを骨折。3人組は現金や高級ダウンに貴金属、高級車など、総額約1000万円相当を奪い逃走しました。

暴行を受けている間、男性は実行犯を操る指示役の存在に気づいたといいます。

被害に遭った男性
「実行犯が3人、指示役が3人です。(指示役が3人という根拠は?)電話してるのが見えている。それぞれ通話の相手の名前が違う」

犯行の間、実行犯はスマホを持ち、電話の向こうにいる人物から指示を受けている様子だったといいます。さらに男性自身もスピーカーモードで直接恫喝されたといいます。

【指示役→被害に遭った男性】
『1000万あるのはわかってんだよ』『調べはついてるからいいから出せ』

【指示役→実行犯】
『殴れ』『蹴れ』『ハンマーで殴れ』『バールで殴れ』という指示

【指示役→被害に遭った男性】
『大丈夫?』『早く出さないと死んじゃうよ』

約4時間にわたって暴行を受けた男性。実行犯と指示役との会話が印象に残っているといいます。

被害に遭った男性
「最後の方、時間を気にするようになって、実行犯が。指示役と『そろそろレンタカーの時間が』『返さないとまずい』『レンタカーの時間が9時まで』と時間を気にしていて印象にある」

犯行に使用したのでしょうか。実行犯はレンタカーの返却時間を気にしていたといいます。

被害に遭った男性
「なぜ自分が狙われたのか、情報がもれているのかわからない中で、今まで仲良くしていた友達とか何も信じられなくなった」

男性を襲った3人について、警視庁は去年12月、渋谷区で起きた窃盗事件で逮捕した19歳の男3人が関わったとみています。この3人の関与が疑われる事件はあわせて9件確認されていて、警視庁は実態解明を進めています。