赤としなりさん「よかったです。この瞬間ドキドキするんで。果たして今日大丈夫かな?とか」

毎週水曜日、午前10時半ごろ。那覇市役所前をスマートフォンで撮影するのはうるま市在住の赤としなりさん(仮名)。普段と変わらない景色を確認するまでは、いつも落ち着きません。

市役所前では毎週水曜日の昼、『シーサー平和運動センター』と名乗る団体によってヘイトスピーチが繰り返されてきました。

およそ5年もの間、公然と続けられてきた街宣は、2020年5月以降、市民らが座り込みを行うなどして阻止されています。

この座り込みの時間より一足早く。ヘイト街宣がないか確認し、SNSで周知する。これが赤さんのルーティーンです。

赤さん「いま、この一瞬は安心ですよというのが、みんなに伝わればなと」

市役所前を確認したあとは、隣の県議会、さらに那覇新都心へ。
実は、過去にヘイトスピーチが行われたことがある場所を見て回る、”ヘイトパトロール”を行っているのです。この日回ったのは、1時間以上かけて5か所。

赤さん「寒い時は風がビュービュー吹きますし、夏場は照り返しがひどくて。きょうの天気が一番いいかもしれないですね」

ヘイトパトロールの天敵は、夏の炎天下やこの時期の寒さですが、一番は―。