今年の春闘が事実上スタートしましたが、日本の99%を占める中小企業からは芳しくない声も聞かれています。都内の信用金庫が行ったアンケートでは、72%の企業が「賃上げの予定がない」と回答したということです。
東京や神奈川に85の店舗がある「城南信用金庫」は、今月10日から13日にかけて中小企業738社を訪問して聞き取り調査を行いました。
城南信用金庫が行った調査によりますと、「賃上げの予定がない」と回答した企業は537社で全体の72.8%でした。
一方、「賃上げをする予定だ」と回答した企業は198社、26.8%で、このうち「1%台の賃上げ」が35.4%、「2%台」が27.8%、「3%台」が13.6%などと続きました。
城南信用金庫の調査に対して企業からは「価格転嫁ができておらず賃上げに踏み切れない」「材料費高騰により利益が圧迫されていて賃上げの余裕はない」などの声が寄せられたということです。
また帝国データバンクは企業の価格転嫁に関するアンケートを公表し、有効な回答を得られた1万1680社のうち、価格転嫁が「多少なりともできている」企業は69.2%に上ることを明らかにしました。ただ「どれくらい価格転嫁できているか」を示す価格転嫁率は39.9%と、コスト上昇分の6割以上を企業が負担しているという現状は続いています。
去年12月には、公正取引委員会が主体的に取引価格の引き上げ交渉を行っていなかった企業名を公表するなど、価格転嫁を促す取り組みは続いていますが、賃金と物価上昇の好循環につながるかどうかは、さらなる環境の整備が急務となってきます。
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