日銀が金融政策の修正を決めた去年12月の会合で、会合が一時中断された上で、政府側の出席者から「丁寧な説明が求められる」と指摘がされていたことがわかりました。
日銀は、去年12月の金融政策決定会合で、長期金利の変動幅の上限を0.5%程度に引き上げる「事実上の利上げ」を行いました。
きょう、日銀が公表した会合の「議事要旨」によりますと、会合では多くの政策委員から、日銀が大量の国債を買い入れる事によって「価格形成に歪みが生じている」「債権市場の機能度が低下している」との指摘があったということです。
その後、委員たちは「金融緩和の効果の波及を阻害するおそれがある」との見方で一致し、政策修正が行われました。
また、12月の会合では政府出席者からの申し出で会合が一時中断し、再開後、内閣府の出席者から「政策の趣旨について、対外的に丁寧に説明することが重要だ」という指摘が出されました。
日銀が掲げる2%の物価安定目標を巡っては、委員の一人が「目標値も含めて点検・検証が必要との議論があるが、目標値の修正は、目標を曖昧にし、金融政策の対応を不十分なものにするおそれがあるため、適当でない」という意見を出した一方、別の委員からは「消費者物価指数上昇率で表現した数字をどこまで厳密なものとして扱うべきか、議論の余地がある」との意見も出ました。
また、別の委員からは「現時点では、金融緩和の継続が適当であるが、いずれかのタイミングで検証を行い、効果と副作用のバランスを判断していくことが必要だ」との意見が出ました。
注目の記事
「やっと技術が認められた」従業員約70人の町工場が開発 量産可能な最高水準の緩み止め性能のボルト 【苦節21年の道のり 開発編】

“ポンコツ一家”で過ごした5年間 認知症の母と一発屋芸人 にしおかすみこさんが語る「ダメと言わない」介護【前編】

「下請け」は"NGワード" 法改正で消える暗黙の上下関係 フリーランスも保護【2026年から変わること】

パンや味噌汁でもアルコールを検知してしまう?飲酒してなくても摘発されてしまうのか 警察に聞いてみた

【実録・詐欺犯VS警察官】 詐欺電話を受けたのは“本物の警察官”「信号検査・逮捕令状・強制捜査」次々に出る専門用語…人々が騙される巧妙な手口を公開

3年で20本が切断…台湾「海底ケーブル」が直面する脅威と中国の影 最前線・沿岸警備隊パトロールに日本メディア初密着【後編】









