プロ5年目を迎えたソフトバンクの正木智也。今季は主に1番打者として起用され、キャリア初となる20本塁打の大台に到達した。先頭打者アーチは5本を数え、「恐怖のリードオフマン」としてチームの首位独走を牽引している。

ソフトバンクホークス 正木智也選手
「本当にあまり好不調の波がなく、ここまで良くできているかなと思いますし、こうやって長打もしっかり出ているので、そこはいいことですね」

強打者が揃うチームの中で、自身のプレースタイルについては明確なビジョンを持っていた。

正木智也選手
「長打を打つことでしか、多分このチームで生き残れないとずっと思っていました。僕はあまり足が速くないので、長打を打つことで自分の価値が上がるかなと」

当初は、守備から帰ってきてすぐに打席に入る「1番」での起用に難しさを感じていたという。しかし、試合を重ねるにつれて、その心境にはある変化が生まれていた。

正木智也選手
「今は相手がちょっと嫌がっているのも感じます。そういったところでホームランを打ったら、相手は一番嫌なんだろうなと思って。そこに楽しみを感じてやっていますね」

持ち前の強気なメンタルで飛躍のシーズンを過ごす正木。自身が思い描く理想の1番バッターについて問われると、迷わずあのスター選手の名前を挙げた。

正木智也選手
「大谷翔平選手ですね。初回からホームランが打てて、出塁もできて。まあ、僕は走れないですけどそういう1番バッターですね」

実は、その大谷翔平と比べても遜色ないのが「打球速度」だ。6月24日のオリックス戦で放ったホームランは、今季12球団最速となる188.5キロを計測。大谷翔平の今シーズンの最速184キロをも上回る、驚愕の数字を叩き出している。

充実のシーズンを送る正木だが、ここに至るまでには大きなケガにも苦しんだ。昨年の4月、西武戦でフルスイングした際に左肩を負傷。1軍復帰を果たしたのは、その半年後だった。しかし、このケガを機に手にしたものがある。「両手を離さず最後まで振り切る」独特のスイングだ。

正木智也選手
「1軍に上がってきた時に、バッティング練習で両手を離さないで振ったらすごく良い打球が飛んで。『あ、これは手が離せるようになっても離さない方がいいな』と思い、オフもキャンプも過ごしてきました。まあ、怪我の功名ってやつですね」

打撃については、「ボールの軌道に対して、後ろから長くバットを入れてラインを出して打つイメージ」と語る。打つポイントが前後しても柔軟に対応できるこの技術こそが、ホームランを量産している最大の理由だ。

シーズンも終盤に入り、相手からのマークも一段と厳しくなる中、次に見据える目標を聞いた。

正木智也選手
「最初に1軍へ上がってきた時は10本打てたらいいなと思っていて、そうしたら10本打てちゃって。最終的には25本打てたらいいなとは思いますね」

福岡移転後初となるリーグ3連覇へ。頼もしい恐怖のリードオフマンのさらなる活躍から、まだまだ目が離せない。