生成AIによって声優の声などが無断で使用されている問題を受けて、民事責任のあり方を議論していた法務省の検討会はきょう(7日)、声が権利保護の対象になることを明記した指針を公表しました。

生成AIで作成される動画や画像をめぐっては、著名人の声や顔などが無断で使用されるケースが相次いでいます。

特に声の権利については、直接的に保護する法律がなく、声優などで作る団体は法的な整備を求めています。

こうした問題を解消しようと、法務省は今年4月、専門家らが参加する検討会を設置し、声優らからヒアリングを行って、どのようなケースが権利侵害にあたるかを議論してきました。

検討会はきょう(7日)、取りまとめ報告書として指針を公表し、声が肖像と同じように「みだりに使用されない権利」や財産的な価値を守る「パブリシティ権」の保護対象になることを示しました。

また、指針は、▼生成AIで声優や歌手の声を無断で使った動画を生成し、SNSで公開して収益を得た場合や、▼特定のキャラクターの声を簡単に生成できることを売りにして、AIモデルを有償で提供した場合には、損害賠償や差し止め請求などの対象になり得るとしています。

一方、モノマネについては、本人と誤解されない場合には権利侵害にあたらないという考え方を示しました。

法務省の担当者は「これまで十分な解説がない分野だったので、権利者側にも事業者側にも指針が広く参照され、声にも権利があるということが社会に浸透してほしい」と話しています。