首里城正殿の再建に使用される木材のうち、県内外からの寄付金で調達された国産ヒノキが搬入されました。

上江洲 記者「今回搬入された8角形の木材は今後丸く削られ、首里城の中心部分に使われるということです」

今回首里城公園内の倉庫に搬入された57本の国産ヒノキは寄付金を活用して、主に奈良県などから調達されたものです。
木材の乾燥状態を計る含水率の検査を終えた木材、1本1本に『令和首里城復元』の判が押されました。

沖縄県首里城復興課 嘉数昌寛(かかず まさひろ)班長
「我々が品質の良い木を集めてきたので、国はこれを活用して一刻も早い復元、寄付者の気持ちのこもった首里城正殿に活かしてもらいたい」

寄附金で調達された残りの木材120本あまりも、今年3月までに随時搬入される予定です。

【記者MEMO】
2019年10月31日未明の火災で焼失した首里城。その再建のためにと県内、全国、海外からも寄せられた寄付金は55億円を超えています。
一方で、国の沖縄総合事務局は首里城の再建費用として120億円を見込んでいます。

沖縄県は県内外からの寄付金は「(寄付をした)来訪者の目に付きやすい象徴的な部分」「県内に蓄積・継承されている伝統技術に資する、県産材・県内職人が関わる部分」の再建に充てる方針です。
具体的には赤瓦や正殿前の大龍柱、正殿内の扁額や御差床(うさすか。国王の御座所)の製作に充てられます。

正殿の柱などに使われる、木材(ヒノキやイヌマキなど)の調達には約6億円が使用される予定です。