子育て世代にはけっこう深刻な「おむつ問題」。新たな子育て支援策「おむつのサブスク」サービスが富山県内で初めて導入されました。月額2508円で紙おむつが使い放題になり、保護者と保育士、両方の負担軽減が期待されています。

ちいさい子どもたちにとっては毎日欠かせない紙おむつ。保育施設はおむつを各自で持参することが普通です。
このこども園では1人1人、名前を書いたケースに入れておむつを管理していますが、こちらに書かれているのは…「手ぶら」…?
1歳児と3歳児の父親:
「朝の忙しい時間におむつに名前書いたりとかして持って行っていたんですけど、今はそういうこともなく手ぶらで登園できるので楽だと思います」

小矢部市の公立保育施設で導入された紙おむつのサブスク、「手ぶら登園」です。「サブスク」とは、定期購読などを意味する『サブスクリプション』の略で、定期的に料金を支払って利用するサービスのこと。「手ぶら登園」では、月額の利用料金2508円を支払えば、保育施設に直接おむつとおしり拭きが届き、使い放題になります。
蟹谷こども園・唐島和美園長:
「こちらの倉庫にサブスクのおむつが置いてあります。M、L、ビッグ。職員が少なくなったよと言ってくれるのでそれに合わせて注文してます」
小矢部市の蟹谷(かんだ)こども園では、担任の保育教諭が使っている子どもの残り枚数を確認して部屋ごとにおむつを補充。在庫が少なくなればその都度、注文しています。

保育教諭・高瀬育子さん:
「それまでは1人1人のお子さんのオムツの枚数を週末に確認して、保護者の方に何枚ストックありますとお知らせしてたんですが、サブスクの方にはお知らせする必要がなくなったので、その点では作業が少し減ったかなと思います」
市は、石川県かほく市が導入した例を参考に去年8月と9月に無料のお試し期間を設け、10月から月額サービスを開始しました。利用している保護者は。
利用する父親:
「朝の忙しい時間におむつに名前書いたりとかして、持っていっていたんですけど「夫婦で仕事していたら結構面倒くさいというか大変だったので、すっと来られる」
利用する母親:
「土曜保育では違う保育所になるので、そういった所(市内すべての保育施設)でも適用しているので、一番は土曜保育の時におむつが足りなくなったらどうしようというのがないのでそういった点ではかなり助かってます」

一方、お試し期間の利用者は
151人でしたがそのうち月額を支払って継続したのは43人と利用をやめた人も多くいます。
利用をやめた親:
「お尻が荒れやすい子だったのでいつも使ってるものよりグレードが下がるおむつだったのと、計算すると少しだけ割高だったのでやめた。いろんな種類が選べてもう少し安くなれば続けたかったなという思いはあった」
園側は、利用している人としていない人がいて区別が必要となるため100パーセントの負担軽減とまではいえないといいいますが、サービスには期待を寄せています。

唐島和美園長:
「保護者の対応の時間を、子どものかわいい様子を伝える時間に費やしてくれれば、職員にとってもいいし、保護者にとってもいいかなと思ってます」
小矢部市・塚田恵美子課長:
「まだ利用率がそれほど高くない部分もあるので、今の部分(やり方)をもう少しPRしていきたい。温かい子育てにつながるように進めていけたらいいと思っている」