殻がないことのデメリットも
(東洋産業 大野竜徳さん)
「もちろん、失ったものもあります。乾燥には弱くなり、湿った森から離れられなくなりました。進化とは、便利なものを足すだけではありません。
時には、何かを失うことで新しい生き方、その場所で生き残る道を手に入れることもあるのです。
退化という言葉は、何か劣ったような印象を与えます。しかし進化に優劣はありません。不要になった機能を手放し、その環境に適した姿へ変わることも立派な進化なのです。
ヤマナメクジもつんつん触ってみると、表面はブヨっとヌルっとしています。あの粘液も、ただヌルヌルベタベタしているわけではありません。
乾燥を防ぎ、体を守り、木を垂直に登るための接着剤にもなります。さらに、粘液が口の中に絡みつくため、天敵にとっては決して食べやすい相手ではありません。
しかし、全身に保湿ローションをベタベタ塗ったまま垂直の壁をロッククライミング…。そう考えるとナメクジの身体能力の高さはなかなかすごい」














