28人が犠牲になった静岡県熱海市伊豆山の大規模土石流から、2026年7月3日で5年です。違法な盛り土で被害が拡大した「人災」と指摘されていますが、いまだに誰も責任をとっていません。

大量の土砂が流れ下った熱海市伊豆山の逢初川沿いでは、今も復旧工事が進められています。2026年3月には「復興のシンボルに」と土石流に飲まれた消防団の詰所が再建されました。道路・河川の復旧は徐々に進み、2026年度中に完了予定ですが、遺族などは今も癒えぬ悲しみを抱えています。

発災時刻とされる午前10時28分、被災地で地元住民らが黙とうを捧げました。

伊豆山コミュニティ防災センターで行われた追悼式には、遺族をはじめ熱海市の斉藤栄市長、静岡県の鈴木康友知事らが参列し、祭壇に花を手向けて犠牲者を悼みました。

<熱海市 斉藤栄市長>
「私たちはこの災害の記憶と教訓を決して風化させてはなりません。尊い命が失われた事実を重く受け止め、その教訓を次の世代へ確実に伝えていく」

<娘を亡くした小磯洋子さん>
「皆さん、未曾有の災害って言いますけれど、これ災害じゃなくて事件じゃないですか、だって人災なんですから。業者はもちろんのこと、行政の責任なので、自分の子どもや親が突然殺されたら、あなたたちも平気でいられますかっていうことを言いたい」

違法な盛り土が被害を拡大させたと指摘されるこの災害。警察が、盛り土があった土地の前と現在の所有者などに対し捜査を続けていますが、未だ責任の所在は明らかになっていません。

また、土石流の発生後に避難した132世帯のうち被災地区で生活を再建したのは、29世帯にとどまっていて、5年が経っても復興は道半ばです。