岸田総理はG7・5か国の歴訪を終え、帰国の途につきました。今回の外遊の成果について、岸田総理に同行している政治部官邸キャップ・室井記者の報告です。

岸田総理
「トップ同士の信頼関係を深め、今後につながる結果を残すことができたことは何よりの成果だと感じています」

岸田総理の今回の外遊の狙いは、G7議長として5月の広島サミット成功に向け各国と「腹合わせ」をすることと、昨年末に改定した国家安全保障戦略などを踏まえ、日本の防衛力強化の方針を説明し、理解と支持を得ることでした。

アメリカ・バイデン大統領は日本の方針を「歴史的だ」と賞賛し、日本の防衛に対するアメリカの揺るぎない責務を表明しました。

日本周辺の安全保障環境が急速に変化する中、アジアから距離の離れたヨーロッパ3か国の首脳と危機感を共有し、さらなる防衛協力を確認したことは意義があったと言えます。

しかしG7各国から“お墨付き”を得たとは言え、反撃能力を含む防衛力強化、またそれに伴う財源の問題については、引き続き通常国会でも大きな争点となりそうです。

日本の安全保障政策は今後どうなるのか。具体的な中身の議論はまだ不十分なままで、国会論戦を通して岸田総理は丁寧な説明を尽くす必要があります。