中学校の部活動を地域全体で取り組む環境整備を進めている長与町で13日、スポーツ庁の室伏広治長官が講演しました。

スポーツ庁長官を務める室伏広治さん。(ハンマー投げ アテネ五輪金メダル)

教員の働き方改革につなげようと土日の部活動の運営を民間に委託する『部活動の地域移行』を、全国でも先駆けて進めている長与町で、教職員や指導者にむけて講演しました。

スポーツ庁 室伏広治長官:
「地域移行でどういう指導者が必要かということで、お互いがいい形で成長していくような環境を作って言って頂きたい」

陸上・ハンマー投げでオリンピック金メダルにも輝いた室伏長官が、自身の経験をもとに目先にとらわれない将来を見据えた指導の重要性を伝えました。

スポーツ庁 室伏広治長官:
長いスパンでその子にとって今どういうことを教えていき今どんなことを身につけさせることが大事なのか、目先の勝負にとらわれないことだと思います」

長与町では来年度から運動部の部活動を完全に地域移行する予定で、全国的には来年度から段階的に移行が始まるということです。

長与町では昨年度から『部活動の地域移行』の実証実験を行っています。

その中で見えてきた課題を町に聞いたところ、部活動とは違い月に3千円会費がかかることで保護者への負担が増えることや、継続的に地域の指導者を確保することが難しいことなどが挙げられています。

一方で、通っている学校では部活動がない競技も、土日だけ参加できるといったメリットもあるということです。

課題が山積する中で、新たな部活動の形がことし春からスタートすることになります。