AIや技術の進化、情報の変化が激しい現代。
「これからの時代、子どもにどんな力をつけさせたらいいのだろう」「最新のデジタルスキルを学ばせるべき?」と頭を悩ませる保護者は少なくありません。

そんな先回りの不安を抱える大人たちへ、長崎市のやなぎクリニック・栁忠宏先生が、人間の本質を見つめた温かいアドバイスを送ります。

人間が悩むことの本質は、何百年も変わっていない

栁先生はまず、「これは常々、ぼーっと考えることで、まとまりもないし、数年経つとまた考え方も変わるかもしれない。これが正解かどうかはわからない」と前置きしたうえで、自身の考えを語りました。

「確かに技術っていうのは驚くほど進歩もするし、僕らが子どもの頃にはもう想像もできなかったようなAIっていうのが登場して、知りたいことを言うと、すぐ答えは返してくれる。文章とか絵も、AIでできる時代になってきたので、本当にすごく便利そうな感じの時代になってきたと思うんですよね」。

しかしその一方で、人間そのものは何百年、何千年経ってもそれほど変わっていないのではないか、と栁先生は問いかけます。

「例えばシェイクスピアの作品には、愛情や、今でいう承認欲求、誤解や対立といった人間の感情が描かれています。あと、古代ギリシャの悲劇にもそういうものがやっぱり入っていて、論語とか、源氏物語とか、仏教の教えとかにも、人間関係の悩みや葛藤っていうのは描かれているんですね。
結局、何百年、何千年経ったところで、人間が悩むことの本質ってあんまり変わってないように思うんです」。

最新の技術に追いつくように学ぶことも大切ですが、「お子さんが、人間として土台になる力を身につけることが、それ以上に大切ではないか」と栁先生は指摘します。