2022年10月から始まり、年末年始に中断していた「全国旅行支援」が再開されました。旅行支援の開始前の宿泊予約は割引の対象外。1月10日の再開を受け、静岡県内の旅館は予約の取り直しの対応に追われました。
静岡県中部を走るローカル線・大井川鉄道の「合格駅」(静岡県島田市)。入学試験などの成功を願い、参拝客が訪れるこの時期人気の合格祈願スポットです。
<チームおもしろ五和駅 渡邉琢史会長>
「最近は関東から関西にかけて、遠くから来る人が非常に多くなった」
「五和駅」から「合格駅」に改名して3年。静岡県外からも多くの参拝客が見込まれる受験シーズンだけに、周辺の宿泊施設も期待を寄せています。
<川根温泉ホテル広報 加冷英鵬さん>
「合格駅を参拝した後に、ホテルに宿泊するお客様は一定数いらっしゃる。全国旅行支援があるからこそ、足を運んでくれるお客様も大変多くいらっしゃいる。ホテルとしては大変ありがたい制度と思っている」
年末年始で中断され、1月10日に再開されたのが、観光需要の喚起策「全国旅行支援」です。この旅行支援、前回との変更点が多くあります。まず、割引率が前回の40%から20%と半分に。割引額の上限額は、宿泊と交通費込みで5,000円、宿泊のみや日帰り旅行で3,000円となりました。土産物店などで使えるクーポン券も平日で2,000円に引き下げられました。
最大で1人1泊7,000円分が補助される計算ですが、すでに入っている予約は対象外。静岡県熱海市のホテルには、予約の取り直しを望む宿泊客からの問い合わせが相次ぎました。
<月の栖 熱海聚楽ホテル 森田金清社長>
「うちもこれから差し替え(予約の取り直し)がくると思う」
1月10日の1日で、50件の予約変更を受け付けたということです。
<予約を取り直した宿泊客>
「この旅館から前日に電話をしてくれて、旅行支援の対象外の予約になっているので、『いまだったら取り直しできますよ』って教えてくださったおかげで、旅行支援が使えた」
割引率が下がったといっても、宿泊施設は全国旅行支援に期待を寄せます。
<月の栖 熱海聚楽ホテル 森田金清社長>
「ここ数年間、旅館・ホテルは大変苦しんでいるので、業者としては、20%といえども大きな割引率。割引していただくことによって、お客様が来ていただける大きなモチベーションの向上につながると思う」
1月11日、観光業界の関係者ら約100人が参加した賀詞交歓会。コロナ禍4年目となる2023年、“業界再生”を願う企業のトップたちはどんな1年を予想しているのでしょうか。
<全日本空輸静岡支店 杉山浩也支店長>
「2023年度に向けてはまだまだ予断は許されない状況。航空事業のみならず、いろいろなことを3年前から少しずつ始めたので、いままで以上に地元貢献をしていきたい」
再開したばかりの全国旅行支援については、期待の声が聞かれる一方で…
<全国旅行サービスステーション 松本博社長>
「もう少しわかりやすくしてほしい。みなさんが手を出しやすくしてほしい。突然始まってしまったような感じがあるので、もう少し周知をしていただいたりとか宣伝をしていただいた方がとっつきやすかったかな」
<コロンブストラベル 福田禮子専務>
「割引率が私たちプロ的に考えてもとっても難しいものがある。静かに旅行ができて、たくさんのお仕事を頂いていたものが、その説明だけで倍時間がかかる」
国内旅行客はコロナ前の水準に戻りつつあります。静岡県旅行業協会の遠藤勝久会長は、観光業界が一体となって盛り上げていくべきだと2023年の抱負を語りました。
<静岡県旅行業協会 遠藤勝久会長>
「前へ進んでいかなければいけない時代になってきている。旅館や観光バス一体となってやっていかないと、なかなか静岡県のお客様の腰を上げるには大変だと思う」
明るい兆しが見える中、観光業界にとっては勝負の年となりそうです。
注目の記事
「悲しい思い出を、楽しい思い出で手元に」富士山と五重塔で話題の観光地 カプセルトイが人気 コロナ禍のパーティションを再利用 山梨・新倉山浅間公園

クマに襲われかけたことも…「フン拾い調査」で判明 クマの主食、実は「ドングリ」ではなかった? 兵庫県立大学研究チームが国内初の研究結果を発表 兵庫~京都北部のツキノワグマ 秋は「液果類」が主食

焦点は"中抜き勤務" 減便ダイヤを回復させた働き方改革は「〇〇採用枠」 運転士が4人に激減した熊本電鉄

「これが噂の退職代行か…」 新入社員が電話1本で 退職防止は500円の“豪華社食” 業者逮捕で業界に大変化も

「ここでしか味わえない」次のゴールは“民宿経営” 通算400得点のハンド選手が30歳で引退決断 聖地・氷見で歩む第二の人生 富山

休日に上司や同僚から連絡が... 勤務時間外の連絡を拒む「つながらない権利」 政府でも議論の対象に









