赤ちゃんポストは法律上問題はないとされていますが、育児放棄の助長につながるなど否定的な意見があることも事実です。

蓮田院長自身も、葛藤や後ろめたさが今もあるといいます。また、経済面や人的配置でも壁があると指摘します。

今回「赤ちゃんポスト」の設置を目指して視察に訪れた東京の医療機関が、産婦人科を開設するのはこれから。

蓮田 院長「期待申し上げながらも、現実どのタイミングで軌道に乗るのか…」
蓮田院長は、開設直後の病院は運営を軌道に乗せるために人と資金を集中させるとし、さまざまな判断が迫られる「赤ちゃんポスト」に病院側がどれだけ対応できるのかと懸念を示します。

さらに首都圏ということもあり、赤ちゃんの預け入れは慈恵病院の3倍ほどの数になるのではと予想しています。-「開設直後から受け止めきれるのか?」と。

蓮田 院長
「葛藤・後ろめたさ、そこを東京のモルゲンロートさんは『どんとこい』みたいに今はおっしゃっているんですけど、なかなかそんなかっこ良くはいかないと思う」

一方で、その「勢い」が必要だとも言います。
蓮田 院長
「強がっているくらいでないと、その『勢い』がないと行政から否定されてしまって、もうこの計画はなかったということになってしまう。そのやりにくさも15年前を振り返ったときに…理解できます」

運用から16年「小さな命を救う取り組み」は全国に広がるのか?そこには大きな覚悟が必要なようです。
