現在、開催されているフランスの「カンヌ国際映画祭」。その裏では世界中のバイヤーが集まり、映画の売買が行われています。今年は日本映画が注目を集める一方、ある課題も浮き彫りになっています。
今月12日に開幕した「カンヌ国際映画祭」。最高賞を競う部門に日本映画3作品がノミネートされています。レッドカーペットには出演者らが次々と登場し、盛り上がりをみせる中、その裏ではヒット作を求める業界関係者による駆け引きが…
記者
「会場の中にあるこちらのフロアでは、世界各国の映画のバイヤーたちが商談などを行っています」
140以上の国や地域から映画会社やバイヤーが集まり、配給権などの売買が行われています。
バイヤー
「公開は6月ですね」
松竹 海外事業部 高川彩さん
「ええ、なので今回が紹介できる唯一のチャンスです」
この日、日本の映画会社のブースではイギリスのバイヤーと交渉が行われていました。
イギリス人映画バイヤー
「今年、日本の旧作を10本購入予定で、(他社に)良い条件でやってもらえます。そこに、そちらの3本も加えられれば」
松竹 海外事業部 高川彩さん
「日本のアーカイブチームと相談していますが、国内市場向けの調整が必要になります」
「松竹」では最新の映画「黒牢城」がアメリカやカナダ、フランスでも上映されることが決まっています。新作も注目されていますが、昔の作品を高解像度化した修復版の依頼も急増しているといいます。
イギリス人映画バイヤー
「名作映画のブルーレイ化や劇場公開のライセンス契約について話しました。日本の映画は多種多様で、誰にでも楽しめる作品があります」
日本映画が世界で評価される一方で、今年のコンペ部門にノミネートされた作品の監督たちを取材すると、製作現場の「ある課題」も見えてきました。
『ナギダイアリー』 深田晃司 監督
「多様な映画を作るためには多様な人間が製作に関われていないといけないと思っていますが、日本の映画が育児をしながら関われる環境になっているかとか、そういったこと一つ一つがまだまだ多くの課題を残していると思っています」
過去にカンヌで「脚本賞」を受賞し、今回の作品の撮影を主にフランスで行った濱口竜介監督も…
『急に具合が悪くなる』 濱口竜介 監督
「人間働けば疲れるので(休んで)回復するということがフランスの映画の労働環境の中には組み込まれている。映画が第一で作ってきたのが我々までの世代。もう少し、働く一人一人の環境から作り始めていく必要があるのでは」
映画の製作現場では「長時間労働」など、働く環境の改善を訴える声が高まっていて、世界と戦っていくためには「厳格なルールが必要」だと濱口監督らは指摘しています。
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