「今後は『防御される前提』」ミトス一般公開は先送り

また「防御側の限界」という問題もあります。アメリカのセキュリティ業界は、「AIは瞬時にたくさんの穴を見つけるので、人間の手作業で塞ぐのが追いつかず、パンクする」などと警鐘を鳴らしています。
今井さんは、「今後はシステムが『攻撃される前提』の作りに変わっていく。AIの進化がサイバー防衛の概念を根底から変えてしまった」と言います。
「ミトス」が強力すぎるため、開発した「アンソロピック」は「一般公開」を先送りしました。

しかし、トップのダリオ・アモデイCEOが「中国のAIは半年から1年でミトスに追いつくだろう」と発言するなど、強力なAIの普及は時間の問題です。

悪意のある犯罪者の手に渡れば、金融や医療、電気など重要なインフラが攻撃を受けるリスクが現実味を帯びます。こうしたリスクに対応するためアンソロピックは、GoogleやMicrosoft、JPモルガン・チェースなどの基幹産業を担う限られた組織だけに「ミトス」を提供し、重要なシステムが攻撃される前に、「ミトス」をみんなで使って先に穴を修正し、防御を固める取り組みを始めました。

またIMF=国際通貨基金も「新たなAIは、金融システムを不安定化させるリスク」と警告。国境を越えた情報共有や国際協調を訴えています。














