栃木県日光市の「日光東照宮」に続く街道で起きた倒木被害をめぐり、被害を受けた住宅の所有者らに保険金を支払った損害保険会社が日光東照宮を運営する宗教法人に賠償を求めた裁判で、東京地裁はきょう(22日)、宗教法人の責任を認め、賠償を命じる判決を言い渡しました。

この裁判は、三井住友海上火災保険が日光東照宮を運営する宗教法人「東照宮」に対して、およそ930万円の賠償を求めたものです。

訴えによりますと、日光東照宮に続く街道「日光杉並木街道」で2023年5月、杉の木1本が倒れて、近くにあった住宅2棟が被害を受ける事故があり、三井住友海上火災保険は住宅の所有者らに損害保険金あわせて930万円を支払いました。

三井住友海上火災保険は、倒れた木を所有していた宗教法人に賠償責任があると主張しています。

東京地裁はきょう(22日)の判決で、事故のおよそ8年前に栃木県が行った調査結果などを踏まえて、「事故当時、腐食によって倒木の危険性のある状況にあった」と認定。「史跡・名勝・天然記念物の所有者は所有権に制限を伴いつつも、所有者としての立場から管理および復旧に関与することが求められている」などとして、宗教法人の賠償責任を認め、およそ830万円の支払いを命じました。

事故が起きた「日光杉並木街道」は、国の「特別史跡」と「特別天然記念物」に指定されています。